
飲食店の価格設定の難しさ:CASA Kが考える「価値」と「適正価格」
「最近、外食高くなったよね…」そんな声をお客様から耳にすることも増えてきました。食材の物価高騰、人件費の上昇など、飲食店を取り巻く環境は年々厳しさを増しています。CASA Kも例外ではなく、お客様に喜んでいただける料理とサービスを提供し続けるために、日々「価格設定」という大きな壁と向き合っています。
なぜ、飲食店の価格設定はこんなにも難しいのか?
価格設定は単に原価計算だけで決まるものではありません。そこには様々な要素が複雑に絡み合っています。
- 原価の高騰と安定供給の課題: 新鮮な食材を安定して仕入れることは、料理の質を保つ上で不可欠です。しかし、近年の物価高騰は、質の良い食材を今までと同じ価格で提供することを困難にしています。かといって、お客様にその全てを転嫁すれば、ご来店いただくハードルが上がってしまいます。
- 人件費の上昇とサービスの質: 料理を提供するスタッフの技術やサービスも、お客様にとっての「価値」を大きく左右します。働き方改革や最低賃金の上昇は、人件費を押し上げる要因となりますが、お客様に質の高いサービスを提供するためには、適切な人件費を確保する必要があります。CASA Kの場合は僕と妻の二人体制なのでここはそこまで関係はしてこないですが、、
- 家賃や光熱費などの固定費: 店舗を維持するための家賃や光熱費も、経営を圧迫する大きな要素です。これらの固定費は売上に関わらず発生するため、価格設定に慎重さが求められます。
- お客様の「価値観」の多様化: お客様が外食に求めるものは、単に「お腹を満たすこと」だけではありません。特別な体験、質の高い料理、居心地の良い空間、心温まるサービスなど、様々な「価値」に対してお金を払いたいと考えています。しかし、その「価値」の捉え方はお客様一人ひとり異なり、価格に対する納得感も千差万別です。
- 競合店の存在と差別化: 周囲には多くの飲食店が存在します。お客様は常に他のお店と比較検討しています。その中でCASA Kを選んでいただくためには、価格だけでなく、CASA Kならではの魅力や「選ばれる理由」を明確にする必要があります。

CASA Kが考える「適正価格」とは?お客様に「価値」を感じていただくために
CASA Kでは、ランチ4,000円、夜6,000〜8,000円という価格設定をさせていただいています。この価格は、単に原価を積み上げたものではありません。私たちが提供したい「価値」を最大限に表現するための価格だと考えています。
例えば、
- 厳選された旬の食材
- 手間暇かけた丁寧な仕事
- お客様に寄り添うおもてなし
- 居心地の良い空間づくり
これら全てが合わさって、お客様に「この価格を払ってでもCASA Kで食事をしたい」と感じていただけるような「体験」を提供したいと願っています。私たちは、単に料理を提供するのではなく、お客様にとって忘れられない時間を提供することを目指しています。
お客様へのお願い:CASA Kの「こだわり」にご理解を
私たちが真剣に「価格設定」と向き合っているのは、お客様に心から満足していただきたいという強い思いがあるからです。決して安易に価格を上げているわけではありません。
このブログを通じて、僕がどのような思いで料理を作り、サービスを提供しているのか、少しでもご理解いただければ幸いです。

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